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(発行日 2017年11月7日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 日本経済新聞に観世清和氏が「食」について寄稿されていたので紹介させていただきます。冒頭このような記述があります。「外食ばかりだと食に対する敬意や感性が育ちにくくなるのではないかと思う。」若いお弟子さんが寿司屋に行ってもアジやコハダの区別がつかないと嘆き、その理由に「外食だと生の食材を目にすることがない」ことを挙げています。
 そして、こんな回想をしているのです。あまりに手を加えすぎた奇妙な料理が出てきて、先代の父が「おい清和、これ作った人は自分で食べたのかね。」おいしい、まずいというより、食べ物を馬鹿にしているという感じを受けとったのでしょう。そして、グルメ番組でリポーターが料理を口に入れた瞬間に「おいしい」と発するのを見ると、食ときちんと向き合っていないのではないか、おいしい、まずいは口にいれた時ではなく、のど仏を通ってわかるものだと一刀両断。「外食だけではなく、家での食事を見つめなおすことが必要」と結んでいるのに思わず大きくうなずきました。


今月のトピックス

危急時遺言

 戸塚敬介法律事務所 所長
  弁護士 戸塚 敬介


 「終活」という言葉が流行語大賞にノミネートされる昨今、遺言書についての認識が広まり、遺言者自ら自筆で作成する自筆証書遺言や公証人に作成してもらう公正証書遺言を知っている方は多いかと思います。ですが、「危急時遺言」という特別な遺言を知っている方はそう多くないのではないでしょうか。
 危急時遺言を知っていると、いざというときに役に立つかもしれません。


1.危急時遺言とは

 危急時遺言とは、病気等で死期が迫っているような場合、口頭でできる特別な方式の遺言です。
 口頭でできる遺言とはいっても、単に遺言者が口頭で遺志を表明するだけでは法律上有効な遺言とは認められません。テレビドラマなどで死期の迫った登場人物が口頭で遺志を表明する場面がありますが、実はそれのみでは法律上有効な遺言とは認められないのです。口頭での遺言が有効となるためには法律上の要件を充たす必要があります。
 なお、危急時遺言には一般危急時遺言(民法976条)と船舶遭難者遺言(民法979条)とがありますが、文字通り一般的な一般危急時遺言(以下単に「危急時遺言」といいます)についてご説明したいと思います。


2.要件と手続き

 危急時遺言が有効となるための要件・作成手続は以下のとおりです。
① 遺言者に疾病その他の事由によって死亡の危急が迫っている必要があります。典型的には危篤の場合です。
② 遺言者が、証人3人以上が立会う中で、証人の1人に対し、遺言の内容を口頭で伝えます。
③ 遺言の内容を伝えられた証人が、その内容を筆記して遺言書を作成し、遺言者と他の証人に読み聞かせ又は閲覧させます。
④ 各証人が遺言書の筆記内容が正確なことを承認した後、その遺言書に署名捺印をします。遺言者の署名捺印は必要ありません。以上で危急時遺言の完成です。
 しかしながら、これだけでは危急時遺言の効力は生じません。
危急時遺言は遺言の日から20日以内に、証人の1人又は利害関係人から家庭裁判所に請求して、遺言の確認を得なければ効力が生じません(民法976条④)。
遺言確認手続では、裁判所の調査官による遺言者、証人、遺言者の主治医等に対する聞き取り調査がおこなわれ、遺言書作成手続が法律上の要件を充たしているのかどうかの確認がなされます。せっかく作成した危急時遺言であっても、法律上の要件を欠いていると判断された場合には、遺言としての効力は認められません。
 また、一旦完成した危急時遺言であっても遺言者が危篤状態等から回復して自筆証書遺言等の普通方式によって遺言をすることができるようになってから6か月が経過した場合には、危急時遺言の効力は生じないとされています(民法983条)。


3.注意事項

 最後に、危急時遺言の作成に立ち合う証人については注意が必要です。推定相続人等遺言者と一定の関係にある者は証人にはなれません。遺言者と最も身近な配偶者や子供、親、兄弟は証人になれないのです。このような者を証人として作成された危急時遺言は無効となってしまいます。危急時遺言が作成されるような場面では、往々にして遺言者にその近親者が付き添っていますから、遺言書作成に際しては、このような近親者が作成に立ち会うことのないよう注意してください。
 このように口頭でなしうる遺言とはいってもその要件は案外厳格です。まずは危急時遺言という制度があることを覚えておいていただき、実際に遺言書を作成する際には専門家にご相談することをお勧めします。
 
私の部屋    「 できたことノート 」
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あとがき
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アイロンがけで悩んでいる皆さん、各社から色々種類が出ていますので、是非手に取ってみて下さい。ちょっとした感動を味わえます。(坂部啓)   

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