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(発行日 2009年9月2日) 編集・発行 株式会社 アサヒ・ビジネスセンター

はじめに

代表取締役・税理士  坂部 達夫

 会社経営の目的は何かと問われると、私は躊躇なく「存続です。」と答えます。また、あなたの会社は何業かと問われると「環境適応業です。」とも答えます。もちろん、私どもが運営しているのは税理士業であり、コンサルティング業であることはそのとおりですが、会社そのものの存在を時間軸・空間軸を念頭において抽象的に概念づけすると「存続が目的」「企業定義が環境適応業」になるというわけです。
 現状の厳しい経営環境の中で、この存続と環境適応ということをキーワードに置くと、経営者は常に会社を存続させるために、経営環境に適応するための様々な施策を打つ必要があります。
 
 そのサポートのため、世の中には企業経営者のための優れた研修カリキュラムが数多く存在します。ただし、料金面・内容面から、ご紹介するのには「帯に短し、タスキに長し」というところでした。そこで、明治大学等の社会人講座で行ってきた実践的な講座カリキュラムを踏まえ、事業の戦略面について自ら考え整理していただくことを主眼に、独自に研修カリキュラムを作成いたしました。
 
 外部からは、弊社の顧問先でもあるアンビシャス(株)代表取締役社長の小茂田志郎氏を招聘し、社内からは坂部と専務の伊藤が担当します。
開催案内をご一読いただき、是非、参加のご検討をお願いいたします。
 
 なお、内容につきお気づきの点があれば、忌憚のないご意見等頂ければ幸甚です。

 

 

今月のトピックス

農業分野における政策と税制 (1)

税理士  坂部 達夫

1.農業の現状

 農業というと、高齢化がすすみ、後継者もおらず、嫁の来てもないくらいの衰退産業であるという評価が定着してしまった感があります。また勤めながら週末に農業をする、いわゆる兼業農家でないと食べていけないという声も聞こえてきます。一方で、耕作放棄地も目立ってきています。しかし農業や林業には、経済活動のみならず、景観や洪水防止機能などがあり、金額に換算すると例えば洪水防止機能は3兆5千億円などと言われています。


2.食の問題

世界の人口は現在62億人。これが2050年には90億人に達するといわれています。ちなみに日本は2006年に1億2774万人のピークをつけて2050年には1億人を割り込むかもしれないと言われています。我が国の食料自給率は昭和40年度の73%から平成19年度の40%へと大きく低下し、諸外国と比べて極めて低いレベルにあり、これは1,200万fもの耕地面積を海外に依存していることになります。これは我が国の農地の2.5倍に相当しており、耕作放棄地が広がる中でやりきれない矛盾を露呈しています。これについては、自給可能な米の消費が減少する一方、大部分を輸入に頼る飼料や油糧原料を必要とする畜産物や油脂類の消費が増大したことが原因といえます。
私は、最近は気をつけているのですが、メタボリックシンドロームといわれる予備軍が男性で約46%、女性で約16%に及んでいるのもこの統計値に関係があるとにらんでいます。

昭和35年と比較すると農家戸数は半減しており、就農人口は4分の1になっています。しかも、その就農人口の半分は65歳以上となっており、高齢化がすすんでいます。一方では、「土作り」「化学肥料の低減」「農薬の低減」など、いわゆるエコファーマーの認定件数は約12万件となっており、定年後も働く意欲の強い団塊の世代が「50代の田舎暮らし希望者」として都市と農村の交流に一役買っている一面もあります。また、滞在施設のある市民農園(クラインガルテン)や農家民宿などの全国のグリーンツーリズムなどが徐々にクローズアップされてきており、今後の増加が期待されています。
繰り返しになりますが、農には環境、地域の防災、景観、食、教育効果など単なる経済効果のみならず、複合的な効果があり、今後の国の施策が期待されるところです。


3.政権交代で農業はどうなる

8月30日の衆議院選挙で、自民党は大敗、民主党は300を超える議席を獲得し、政権交代する結果となりました。従来の自民党の重要な農業政策は、農業補償を4f以上の大規模農家と集落営農を前提にすることになっていますが、これに対して、民主党は自給率向上に資する作物を中心に、販売農家個々に対し所得補償を行うとしています。
自民党からは「バラマキ」という批判がなされましたが、自民党の独占体制が崩れた今となっては、この1兆円規模の補償金制度が有効に機能していくことを念ずるところです。
まあ、主要欧米諸国は確かに農家に対し手厚い所得補償をしていますし、常に高い食糧自給率を意識して政策をとっていますので民主党のいうことにも一理あります。いずれにしても、予算と財政支出の見直しが大きなカギをにぎっているとにらんで今後の政策運営を注視したいところです。


次号に続く

 

私の部屋    「 セ ミ 」

  道路を横断していたら、頭に何かがぶつかって来た。「痛い」と思った瞬間、横断先の街路樹に黒いものが止まった。それは、セミでした。
その街路樹には、セミが2匹止まっていました。

セミのオスは、子孫を残すため「ミーンミンミン〜」と一生懸命鳴いてメスを呼びます。そして相手を見つけたメスのセミは、卵を産み、短い生涯を終えます。私にぶつかって来たセミも、オスの鳴き声に惹かれて飛んで来たのかな・・・・。
無事に子孫を残して、来年また、素敵な声を聴かせて欲しいです。

 

あとがき

先日、土鍋で炊いたご飯が食べられるお店に行ってきました。注文時に30分ほど時間がかかりますと言われ、せっかちな私は迷ったのですがせっかくなので頼んでみました。客席におかれた卓上用の小さな土鍋。だんだんと湯気がたっていく様子を見ているうちに期待感はMAXに!
 炊きあがってから5分ほど蒸らしていただいたご飯は、期待に違わず、一粒一粒が輝いて大変美味でした。自宅用にも炊飯用の土鍋が売られているそうなので、買ってみようかなと思っています。 

(編集者:小高・高田・坂本)

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