所長コラム

第32回 「眼で聴いて、耳で見る」 2013.04.02

 岐阜のある経営者からお聞きした話です。大阪を拠点として直営店・FC店を全国展開する「千房」というお好み焼屋チェーンがあります。社長は、中井正嗣(なかいまさつぐ)という方で、中学卒業と同時に乾物屋に丁稚奉公し、1973年大阪千日前で1号店を開いてから、大阪独自の味を独自の完成で国内のみならず海外まで広めてこられました。「学歴はいらんが、学問は必要じゃ。」ということで通信教育で高等学校を卒業。40歳だったそうです。

 こんな逸話を聞きました。多くの店長を集めた会議で、中井社長が「みんな、お客様にしっかりした挨拶ができとるんか。」と問いかけたそうです。すると、若い店長が、「うちは80%は挨拶ができとります。」と答えました。中井社長は、お忍びでその店に行き、出口で店の様子を見ます。確かに「いらっしゃいませ。」「有難うございます。」元気な挨拶が飛び交っています。中井社長は、1時間ほどかけ、100名程のお客様に声をかけます。「挨拶は、できてますでしょうか。」その結果、しっかり挨拶できていたと言ったお客様は20人だったそうです。店員は、作業しながら、相手を見ずに挨拶をしていたそうです。

 中井社長の座右の銘で「眼聴耳視」(がんちょうじし)という故事があります。文字通り、「目で聴いて、耳で見ろ。」ということです。視覚から得る情報は・・・などと無粋なことは言いません。とにかく、「真剣に相手の立場になっておもてなしをする。」ということでしょう。その話を、店長会議でし、各店でしっかり相手の眼を見て挨拶するようになったけで、リピーターが増え、売上が10%アップしたそうです。
 
 本当に相手に気をやって挨拶していますか。「眼で聴いて、耳で見る。」それほど気を配って相手に対峙していますか。

 

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